腕のいい料理人 skillful cook 2004 5 31

 一流の料理人がいたとします。
この料理人が経営する店に、大切な「お客様」がやってくるとします。
 そこで、一流の料理人は、どうするでしょうか。
大切な「お客様」のために、包丁を新調するでしょうか。
あるいは、鍋を新調するでしょうか。
 そんなことはしないでしょう。
大切な「お客様」だからこそ、
使い慣れた包丁で、そして、使い慣れた鍋で、最高の料理を作るでしょう。
 なぜか、料理の話では理解できても、
これが、経営の話では理解できなくなる。
たとえば、トヨタ自動車が、インスタントラーメンを発売する。
いくらトヨタ自動車が最強の経営でも、失敗するでしょう。
 しかし、この「たとえ話」のようなことをやった企業が、たくさんありました。
「得意分野の延長線上にある事業に手を出す。」
これが、堅実な経営でしょう。
 しかし、それでも新しい分野に挑戦したいと言う経営者はいるでしょう。
その場合は、小さなところから始めるべきです。
最初から、慣れない分野で、大きく始めてしまうと失敗します。
 別の方法もあります。
それは、他人の軒先を借りることです。
たとえば、商売繁盛しているスーパーの軒先で商売を始めることです。
 プライドが高い人は、こんなことはできないでしょうが、
成功するには、これも方便なのです。
悠久の大河も水源まで遡れば、小さな小さな「小川」か、湧き水でしょう。
 さて、料理人や経営者の話がでてきましたが、
これは、株式投資でも同じことです。
株式市場にも、
わざわざ包丁を新調する料理人のような投資家や、
慣れない分野で大きく事業を始める経営者のような投資家が、たくさんいます。
















































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